モラル・ハラスメント界から脱出

モラル・ハラスメント界から脱出するためには知って抜け出す!

心理学が分からなくても理解できる「投影」とその「悪用」

人の心ではよくありがちな思いで、心理学では「投影」と名付けられている行為があります。それを悪用するとモラルハラスメントとなり、相手を深く傷付けてしまいます。
<h2>投影とは</h2>
投影とは、自分の中で受け入れられない事があると、それを他人のせいにしてしまう事です。自分は悪くないと自分を守るために行われる行為であり、自己防衛機能の1つです。責任転嫁と言えば分かりやすいでしょう。投影する事により、自分の中で受け入れられなかった事がスッキリして安定感を感じるようになります。
<h3>〈具体例〉</h3>
クラスのみんなから好かれている、A子さんがいるとします。文武両道で先生からも好かれています。
しかし、あなたはそのA子さんをなんとなく好きではありません。A子さんはみんなから好かれてるので、あなたは1人だけでA子さんの悪口なんて言える訳なく、誰にもこの気持ちを相談できずにA子さんが嫌いと発言できずにいます。
そして、あなたはA子さんがあなたを嫌いだから、あなたもA子さんを好きになれないと思うようになります。

これが投影です。自分の中のモヤモヤをA子さんのせいにする事で、あなたがA子さんを好きになれない理由が正当化するのです。そして、モヤモヤをスッキリさせていきます。

投影は無意識に行われているため、何が投影なのか見極めるのは非常に困難です。今あげた例は文章で書くのは簡単ですが、投影になるまでの葛藤や悩みなど、投影に辿り着くまでの道はスッキリした1本道ではありません。投影は日常生活にありがちでも、無意識に投影を形成するからこそ見極めが難しいのです。
<h2>投影の悪用</h2>
投影を悪用するというのは、相手の事を決め付けてしまうモラルハラスメントです。「あなたがそうだから、そうやって見える。」と、その人が悪いと決め付けるので、決め付けられた側は酷く傷付きます。自分が自覚していない投影、言わば自覚していない陰湿な自分を認めるように押し付けるため、正直な人ほど傷付きます。
<h3>〈具体例〉</h3>
あなたはB子さんに、毎日のようにバカ!と言い続けて嫌みを言ったとします。そのうち、B子さんも黙ってはいられないので、あなたをバカ!と言い始めます。
そんなB子さんを見て、あなたはB子さんに「私は自分をバカだと言った人にしかバカだと嫌みを言わない。私があなた(B子)にバカだと言うのは、あなたが私にバカだと言うからだ。あなたが悪いのだ。」と言います。これが投影の悪用です。元々はあなたがバカだと言い始めたのに、それをB子さんのせいにしてしまうのです。

もしB子さんが、過去に同じような嫌がらせを受けていたらどうでしょうか?B子さんは、過去にも同じ事をされていたら、そうなのかと真に受けてしまい、本来ならば悩まくて良い事で悩んでしまいます。

投影とは、自分を守るためにあるものです。そして、投影する事で自分の負の部分を分かっているのです。それが成長の1歩であり、悪用するものではありません。